ゼロベース生活からの気づき | フランス留学を終えて(1)

こんにちは。

立教大学経営学部経営学科4年の林優作です。


僕は、大学3年次後期から2学期間(10ヶ月間)、フランス北部のリールという街で留学生活を送っていました。


今回はこのような形で自分の留学生活の経験を皆さんにお伝えできるということで、2回に分けて書かせて頂きたいと思います。

この回では、「ゼロベース生活からの気づき」ということで、主に僕が留学をした理由、そして留学をしたことによる自分の人生の気づきについてお伝えします。

自分の人生の気づきというのがメインであり、文化・学問的な面は第二回の方に書かせて頂いています。




なぜ留学?なぜフランス?

僕は小学生の時、父の仕事の都合でシンガポールに3年半滞在しており、その影響もあって将来は日本というフィールドだけでなく、世界という大きな舞台で仕事をして自分の幅を広げていきたいと思うようになりました。


そのために英語の勉強、短期留学や海外でのインターンシップへの参加など努力はしてきましたが、やはり十分な英語力、広い視野、専門知識、全く異なる環境で生き抜く力などの自分の将来のビジョンを達成することに必要なスキルを身に付けるためには、やはり長期で留学する必要があるなと感じ、留学を決意しました。


フランスを選択した理由は、まず訪れたことのある国がアジアの国々ばかりでありヨーロッパについて全く知らなかったこと、ヨーロッパの国々のなかでもフランスのビジネススクールのレベルが高いこと、そしてフランス語話者が世界的に多いことなどが決め手となり、フランス留学を決めました。しかし、多くの人が持っているであろうフランスへの憧れのようなものはほとんど無く、留学が決まるまではフランス語がどんな言語か全く知らなかったり、パリにモナリザがあることを知り驚いたりと、そんなレベルでした。笑


こんな状況で、僕は昨年の8月にフランスへ飛び立ったのでした。





出来事全てが新しい、エキサイティングな日々

そしてフランスに到着してからというものの、苦労が絶えない日々でしたがそれと同時に毎日の出来事全てが新しく、日々自分の世界が広がっていく感覚がありました。

学校での授業はもちろんのこと、世界中から集まる留学生との交流、初めての一人暮らし、自炊、友達とのホームパーティ、ブログ執筆、Netflix視聴、歴史の勉強のし直し、一眼レフ購入、ヨーロッパ周遊などなど、日本にいた頃は忙しさや自分の計画性などを理由に出来ていなく、いつかやってみたいと思っていたことをとにかく次々と実行していきました。






毎日が本当に新しい発見ばかりで充実していたのと同時に、なぜこれまでの人生でこういった感覚をあまり味わえなかったのだろうか、と疑問を持つようになりました。


というのも、これまで特に大学に入ってから様々なことをやっていく中で交友関係や視野が広がり、それなりに充実した日々を過ごしてはいましたが、常に心のどこかで何か物足りないような感覚、自分の本当にやりたいことができていないような感覚があったのです。

自分の生活は自分が望んで行った選択の結果であるはずなのに、なぜ心から納得することのできない日々が続いているのだろう、と。

日本にいる間はなかなかそのモヤモヤが解消されなかったのですが、この新鮮な毎日を過ごしていく中で、その理由が見えてき始めました。




ゼロベースで生活を始めてみて、初めて気づくこと

自分が日本で生活をしている時、それまで自分が作り上げてきた人間関係、アルバイト、所属している組織といった自分の生活を作り上げている環境が存在し、その自分がいる環境をベースとして生活を作り上げていました。おそらく皆さんもそうであると思います。


そういった生活をしていく中で、一旦立ち止まって自分の環境を見直したいな思ったことは何度もあったのですが、1日2日で終わるものでなく、そうこうしているうちに別のやるべきことであったり予定などに迫られ、いつの間にか自分が立ち止まって環境を見直そうとしていたことすらも忘れている、といったことが何度もありました。


結局、常に目先のことに追われてしまったり、環境を大きく変える勇気がなく保身的な行動をしたりと、自分の生活は安定的になり、新しく自分が何がしたいのかも今いち分からず何となくの日々を過ごす、というような感覚がありました。



ただ、留学に来てしまうと、これまでの自分のベースにあった環境は全て強制リセットされ、完全にゼロの状態から生活がスタートしたんですね。いくら学校の授業があるといえども、友達はゼロ、所属している組織も無い、アルバイトも無いという状況であるために本当に時間もあり、何も気にする必要もない、やりたいことが何でもできる、という状態でした。笑


そこで初めて純粋に、自分は何が好きなのか、何を楽しいと思うのか、何を今やってみたいだろうか、といったことを考えることができ、それを実行する際にも何も気にすることなく次々と実行することができたわけです。それと同時にこれまでの生活を客観的に見つめてみて、なぜ自分はこれをずっと続けてきたのだろう、なぜこの人間関係をダラダラと保たせていたのだろう、なぜこれを今までやってこなかったのだろう、といった発見も沢山あり、目からウロコのような状況が続きました。笑


結局、自分はそれまで自分が構築してきた環境に縛られた日々をこなすことに精一杯になってしまっており、そこから一歩抜けだして行動してみるということが出来ていなかったのですね。


これは、自分がこれまでにいた環境から一度距離を置いて初めて気づいたことであり、留学に来なければ確実に気づくことはできず、またどこかモヤモヤとした日々を過ごしていたと思います。今後の自分の生き方にも影響してくると思うので、本当に良かったと思っています。



これが僕の留学中の大きな成果の内の一つです。


皆さんの中にも、僕が抱えていた悩みと同じような悩みを持っている人がいるのではないでしょうか。

一度自分の生活を作り上げている環境から離れてみて、客観的に自分を見つめ直し本当の心の声を聞いてみる。そうすることによって何か新しい発見が起こるのではないかと思います。


第一回は以上です。

今回は文化、学問的な側面に触れることができなかったため、第二回では、そういった点にフォーカスしてお話ししていきます。




Life in France

フランスでの日常をつらつらと

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